トークボックスの始め方(1):機材の準備

みなさんこんにちは。

今までにアップロードした動画で、「Talkboxの機材はどこで手に入れるのか」「同じような音色が出ない」とのコメントを頂いているので、トークボックスのチュートリアルシリーズを始めようと思います。

1回目は機材の準備についてご説明できればと思います。

今すぐ始めたいあなたに


とりあえずで始めるなら以下の2機材を購入することでトークボックス演奏ができます。 これだけでも十分戦えると思います。

microKorg シンセサイザー www.korg.com

MXR M222 トークボックス www.jimdunlop.com

もう少し知りたいという方は引き続き読み進んでください。

用意する機材の概要


以下の記事にて、トークボックスの仕組みを説明しましたので、読んでない方は一読お願いします。

ja.talkeyboid.com

トークボックス演奏に必要な機材は以下の2つです。

  • 楽器(エレキギターやシンセサイザー)
  • トークボックス

本ページでは説明しませんが、ライブや録音をする場合には以下が必要となるでしょう。

  • マイク(ダイナミック or コンデンサ)
  • ミキサー・モニター等のPA機材
  • オーディオインターフェース等の録音機材

何の楽器を使うか


トークボックス演奏では、音を出す楽器が必要になります。
ただし、音が鳴ればなんでもよいというわけではありません。

基本的には以下の要件を満たす必要があります。

  • 電気・電子楽器であること
  • 楽器演奏に口を使わないこと

電気・電子楽器を使う理由

トークボックスの入力には電気信号を利用します。
そのため、演奏する楽器は電気・電子楽器である必要があります。

具体的には、以下のような楽器です。

  • シンセサイザー       ・・・オススメ
  • エレキギター/エレキベース ・・・オススメ
  • 電子ピアノ
  • ピックアップのついたアコースティックギター/ベース

楽器の持つ音色によって、発音の明瞭さが異なってくるため、音色を弄ることのできるシンセサイザーが最もオススメです。

楽器演奏に口を使ってはいけない理由

トークボックスでは、楽器で演奏した音を口の中に入れ、口から出た音をマイクで拾います。
そのため、楽器演奏に口を使った場合には、発声が難しいです。
トランペットやサックス、ウィンドシンセを用いた場合には口が塞がってしまうのでトークボックスには不向きです。

シンセサイザは何を選ぶか

トークボックス演奏のためのシンセサイザは、アナログもしくはアナログモデリングが扱いやすくオススメです。
口に入れる音としてはSAW波(ノコギリ波)がよく用いられますので、オシレータから素の波形を出せるようなシンセがよいです。 とはいえ、結果的に良い音が鳴ればよいので極論を言ってしまえばシンセは何でもいいです。

よく使われる代表的なシンセは以下になるでしょう。*1

  • microKorg シリーズ
  • MiniMoog シリーズ
  • DX100

生産中の製品については楽器屋で、生産中止のものについてはオークションサイトや中古楽器ショップを巡るとよいでしょう。DX100は人気商品のため、割と頻繁に中古市場に出ますがすぐに売り切れてしまいます。

トークボックスに何を選ぶか


トークボックスの調達には大きく3つのパターンがあります。

  1. モニター付きアンプを改造して作る
  2. 部品を別々に調達して組み合わせる
  3. 既製品のトークボックスを買う ・・・オススメ

周りにトークボックス有識者がいない場合には、既製品のトークボックスを購入することをオススメします。 最初から自作に挑戦しても、何が正解かわからないまま作業することになってしまいますよね。 自作については GF WORKSさんのページが神がかっておりますので、そちらを参照ください。

www.gfworks.jp

アンプ内蔵型・アンプ非内蔵型

さて、既製品のトークボックスには、大きく「アンプ内蔵型」と「アンプ非内蔵型」があります。

これは、トークボックスの有する機能で分けることができます。

種別 アンプ スピーカ・ドライバ メリット デメリット
アンプ内蔵型 楽器につなぐだけでOK 出力が小さいものが多い
アンプ非内蔵型 × 比較的大きい出力が可能 別途アンプが必要


どちらのタイプを購入するかは好みです。
特にこだわりがないのであれば、アンプ内蔵型を購入することをオススメします。機材が小さくかさばらないので、ちょっとしたセッションに持っていきやすいです。

市場ですぐ手に入る低価格帯の既製品トークボックスは以下になるでしょう。

製品名 ブランド タイプ 画像
BANSHEE ROCKTRON アンプ内蔵型 f:id:contemporarycuz:20200820215841p:plain:w100
M222 MXR アンプ内蔵型 f:id:contemporarycuz:20200820215230p:plain:w100
HEIL TALKBOX HT-1*2 Jim Dunlop アンプ非内蔵型 f:id:contemporarycuz:20200820215300p:plain:w100

製品ページは以下を参照してください。

www.electroharmonix.co.jp www.jimdunlop.com www.jimdunlop.com

機材購入時に考慮すべきこと


例えば、頻繁にライブやセッションを行う人の場合、以下に気をつけましょう。

  1. 機材は持ち運べる程度にコンパクトか
  2. 機材は会場でセッティングしやすいか
    現地で組み立てなければならないパーツ等ないか
  3. 機材が壊れにくいか
    (特に中古で買ったものは心配です)
  4. 機材が壊れた場合の替えの機材や部品は調達が容易か


機材の準備については以上です。次回は実際の機材セッティング例をご紹介したいと思います。

*1:私は持っていませんが、ROLANDのGAIAはお手頃価格で操作や演奏がしやすそうだと思います。

*2:HEILは生産が終わっているため市場に出回りにくくなっていくでしょう

トークボックスの仕組み

English version is here.

みなさんこんにちは。トークボックスという楽器を知っていますでしょうか。
ロボットが歌っているような、人間が歌っているような、不思議な音色がする楽器です。
トークボックスとは何か、その仕組みはどうなっているかについて説明したいと思います。

トークボックスとは何か


トークボックスは、ロボットのようなボーカル音を得るための装置や仕組みのことです。
別名「トーキングモジュレータ」とも呼ばれます。

なにはともあれ、百聞は一見に如かずです。トークボックスを聞きましょう。

www.youtube.com

上記は Zapp という Roger Troutman 率いるディスコバンドの演奏です。
Roger は世界で最も有名なトークボックス奏者であり、レジェンドと言っていいでしょう。

トークボックスの仕組み


動画で見ていただいた通り、彼はキーボードシンセサイザーを演奏し、チューブを咥えていますね。 また、彼が口を動かすとそのような発音が聞こえると思います。

一般的な音楽演奏との違い


一般的な楽器演奏やボーカルとの違いを見ていきましょう。

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  • 楽器演奏
    楽器からの音はアンプで増幅され、スピーカから聞こえます。
  • ボーカル
    声がマイクを通してスピーカから聞こえます。
  • トークボックス
    楽器からの音がトークボックスを通して口に入り、マイクでその音を拾います。

つまり、トークボックスは楽器演奏とボーカルを足し合わせたような演奏スタイルと言えます。

どのように口に音を入れるか


楽器からの音をどのように口に入れるか疑問に思うかもしれません。
トークボックスでは楽器の音をチューブを通して口に入れることで実現しています。

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音色は口の形に応じて変わります。
例えば、「あ」の口の形をすれば「あ」の音が、「う」の口の形だと「う」の音が聞こえます。
人体構造的に、母音は口の形で規定されるのでしょう。

一つ覚えていてほしいことは、トークボックス奏者は自ら声を発しているわけではないということです。

(参考)

トークボックスだけが音を口に入れる方法ではありません。
1940年代には SONOVOX と呼ばれる装置を利用し、人間の喉元から音を口に伝える方法が流行していました。

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他のロボットサウンドとの違い


トークボックスはボコーダやオートチューンと混同されがちです。

トークボックスは楽器が音の源であり、奏者は声を出さないのに対し、ボコーダやオートチューンは歌手が実際に歌います。

詳しい仕組みは割愛しますが、以下のような違いがあります。

  • ボコーダは人間の声とシンセサウンドを合成する技術
  • オートチューンは人間の声のピッチ(音程)を制御する技術

ボコーダやオートチューンについてもどのような音がするのか聞いてみましょう。

ボコーダ


とてもきれいな音色ですね。トークボックスとの違いとして、和音が扱いやすいという点が挙げられます。

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オートチューン


Daft Punkは日本でも流行りましたね。 www.youtube.com

J-POPでもよく利用されています。 www.youtube.com

上記で紹介したものはオートチューンの効果を強く感じさせる使い方をしています。

現代ポップスではオートチューンは欠かせないものとなっています。
以下の動画が生歌とオートチューンの比較になっているのでわかりやすいと思います。

www.youtube.com


どうでしたか?トークボックスに興味を持っていただけましたでしょうか。

では!